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2025.11.20

【災害時】LPガス発電機の使い方とメンテナンスの方法を解説!

  • 備蓄品情報

LPガス(プロパンガス)をエネルギーにした発電機は、ガソリンと異なり保管も安全でメンテナンスもオイル交換のみで、災害時のエネルギーとしては安心して装備できます。

LPガス発電機の使い方とメンテナンス方法について
発電ステーション

ストックストックの東京事務所(台東区蔵前4丁目)には、株式会社G&ECO様の協力により「発電ステーション」として、エルソナGD1600SRが設置してあります。

「発電ステーション」とは、災害時に近隣の住民の方々に向け『発電機』で電気を供給するスポットのことです。

この度、フジガス様よりLPガスを調達できましたので「発電機の使い方」と「エンジンオイルの交換」について説明したいと思います。

今回は、Stock-Stockに保管できるサイズとして8kgのプロパンガスを所有しました。

エルソナ GD1600SRは、ガソリンとLPガスの2つをエネルギーとして使える発電機

まず最初に、エルソナGD1600SRについて紹介します。

株式会社G&ECOの「エルソナGD1600SR」は、LPガスとガソリンの2つをエネルギー源として使える発電機です。

ポータブル発電機 ELSONA GD1600SR

ただ、「ガソリンは、気温がマイナス40度でも気化し、静電気のような小さな火源でも爆発的に燃焼する大変危険な物質です。そのため、ガソリンや軽油を入れる容器は、消防法令により、一定の強度を有するとともに、材質により容量が制限されています。」(飯田広域消防本部のサイトより)であるため、オフィスに保管するのは現実的でないとストックストックは考えます。

なので弊社では、
●LPガスであれば安全に保管もできる
●ガス会社による点検も行ってもらえる

という理由から、

安心してストックできるため、LPガスを保管エネルギーとしました。

保管燃料としての「LPガス」のメリット

LPガスをストックする利点

LPガスは劣化しにくく、適切な条件で保管すれば約20年もの間変質せずに利用できると言われています。ただ、ボンベは容器の再検査が6年ごと(製造から20年までのボンベ)必要です。

LPガスを防災備蓄として保管するメリットは
●長期保管が安心してできること
●発電機のメンテナンスがオイル交換以外はないこと

です。

ガソリンを使った発電機の場合は、エンジンオイルの交換の他に、キャブレターという「燃料と空気を混ぜる装置」の掃除をしないといけないようです。それに比べてLPガスの場合は一年に一度の「エンジンオイルの交換」のみで良いということです。

当然ながら毎日使っていたりする場合は、点火プラグなどの消耗品を交換する必要がありますが、備蓄用の発電機では、それほど消耗しないので交換する必要はないと思われます。

参考URL

LPガス発電機のデメリットは?メリット・ディーゼルとの違い・補助金制度をご紹介(日本BCPコラム)

災害に強い分散型エネルギー、LPガスの利活用(資源エネルギー庁)

[最初の準備] 屋外に行く準備をしましょう

発電機を動かすための準備

基本中の基本ですが、
発電機は「屋内で動か」してはいけません。
理由は一酸化炭素中毒になるからです。

なので、台車に、
●LPガス(8kg)
●発電機
●コードリール(10m)

●接続ホース
を乗せて、充分に換気ができる屋外にいきます。

弊社の場合は、入口に屋根のある場所があるので、そちらで発電機を動かします。

[発電機の使い方1:設置] 「LPガスボンベ」と「発電機」を設置する

接続前の発電機とLPガスの配置

屋外に来ましたら、発電機とLPガスを画像のように並べてください。

あまり距離を離すと接続ホースが届かなくなるので、ご注意ください。

最初はLPガス側(接続1)から接続していきましょう。

注意点

排気口は屋内に向けないこと!
屋内側に排気口を向けると、思っているよりも臭くなります。

[発電機の使い方2:接続] 「LPガスボンベ」と「接続ホース」をつなげる

接続1:LPガスとホースを接続する

最初は、LPガスボンベと接続ホースをつなげます。

そのとき、
●緑のバルブは「CLOSE」である
●ガス栓は「OFF」である

ことを確認してください。

それから、接続ホースの「太い方」をLPガスの写真の部分に接続してください。

※この時点では接続してもガス栓は開けないでください。

[発電機の使い方3:接続] 発電機の「LPガスガバナー」と「接続ホース」をつなげる

発電機と接続ホースをつなげる

接続ホースは、発電機に直接接続するのではなく、LPガスを利用する場合は、発電機の付属品の「LPガスガバナー」に接続します。

LPガスガバナーはクリップが付いていて、クリップを発電機の持ち手に挟み込むと使い勝手がいいです。

[発電機の使い方4:接続] 「LPガスガバナー」と「発電機」を接続する

付属品のLPガスガバナーと発電機を接続する

付属品の「LPガスガバナー」のホース接続部を本体側面の接続口に接続します。

[発電機の使い方5:起動] LPガスの栓を開ける

ガスの栓を開ける

最初にバルブを開けてから、
ガス栓を次に開けます。

これで次は本体上面に記載されている起動方法で発電機を動かします。

[発電機の使い方6:起動] エンジンを起動する

LPガスを使ったエンジンの起動方法

本体上面に記載されている、「LPガス」の手順で起動していきましょう。

換気用レバーをOFFにする
①換気用レバーをOFFにする
モードを「LPガス」にする
②切替スイッチを「LPガスON」にする
チョークレバーを引く
③チョークレバーを引く
リコイルスターターを3〜5回ひく
④リコイルスターターを3〜5回ひく
チョークレバーを押して戻す
⑤チョークレバーを押して戻す
リコイルスターターを勢いよく引く
⑥リコイルスターターを
勢いよく数回引くと起動します

[発電機の使い方7:給電] コードリールに接続する

発電機は屋外に設置しなければいけませんが、電源は屋内で使いたいので、コードリールを使って屋内に電源を供給できるようにします。

コードリールを接続します
コードリールを発電機に接続します
屋内のポータブル電源に電気を供給
屋内のポータブル電源に電気を供給できました

ちなみに、エルソナGD1600SRの場合のLPガスの燃費は0.46 kg/hだから、8kgだと17時間稼働できる(70%負荷の場合)ということになります。約1000W(1.53kVAx70%)が約17時間続くということです。ポータブル電源に蓄電しながら使うと長い時間使える可能性が高まりそうです。

[発電機の使い方8:停止] 発電機を止める方法

発電機を止める方法
①ガス栓をOFFにしてエンジンを停止する

発電機を利用したのち、停止するには、
LPガスのガス栓を閉じてください。
それから、バルブをCLOSEの方向に回します。

ホース内のガスも全て使い切った状態になると、エンジンは自動停止します。

続いて、「切替スイッチ」をOFFにして、「LPガスガバナー」を抜いて、接続ホースも抜いていきます。

切替スイッチをOFFにして、LPガスガバナーのホースを発電機から抜く
②切替スイッチをOFFにして
LPガスガバナーのホースを抜く
接続ホースを抜いて完了です
③発電機とLPガスの接続ホースを抜いて完了です

[エンジンオイルの交換1] 用意するもの

エンジンオイルの交換1
廃油入れを用意する
廃油入れに漏斗を差して廃油を入れます

LPガス発電機の唯一のメンテナンスは
「エンジンオイル」の交換作業です。

エンジンオイルの交換には、
●オイル漏斗(付属品)
●廃油入れ(自分で用意する)
●新しいエンジンオイル(自分で用意する)

が必要となります。

エルソナGD1600SRのエンジンオイルは、
●API分類 SE級以上 SAE10W-30
なので、SAE10W-30のエンジンオイルを購入しておきましょう。

[エンジンオイルの交換2] 廃油を抜く

廃油を抜きます

エンジンオイル自体は0.4Lなので少ない量ですが、発電機を傾けて廃油を抜かないといけないので、発電機を椅子の上に置いて、斜めにする人と、廃油を漏斗に入れる人で分けると作業はスムーズに進むでしょう。

廃油の処理について

抜き取った廃油は、台東区ではそのまま廃棄できないため、近隣のバイク店に相談して引き取ってもらいました。

自治体によって処理方法が異なるため、詳細は企業の所在地の自治体の方法を調べて処理してください

[エンジンオイルの交換3] 新しいエンジンオイルを入れる

エンジンオイルを入れるのは抜くより簡単です。

オイルプラグキャップの油をふきとっておきます
①オイルプラグキャップの油を拭き取る
オイル漏斗を本体に差し込む
②オイル漏斗を本体に差し込みます
新しいエンジンオイルを入れる
③新しいエンジンオイルを入れる
オイルゲージで確認します
④オイルゲージで確認して完了!

おわりに

以上でLPガス(プロパンガス)を使った発電機の使い方と、発電機のエンジンオイルの交換方法をご紹介しました。記事を書くために数回起動させてみましたが、上記の手順を守ればスムーズに発電できることがわかりました。

これで、ストックストックの東京事務所も「災害時の発電ステーション」として機能することができるようになりました。

LPガスで発電可能なエルソナGD1600SRについてご興味を持たれた方は、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。

東京都台東区蔵前にあるストックストックの東京事務所に来ていただければ、実際に動作している風景をご覧いただけます。どれくらいの音が発生するか、どれくらい臭うのか?などを確認いただけます。その際はお問い合わせフォームからご予約ください。(ストックストック鳥居)

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